息子が大きくなったときに読んでほしいと思ったが読後は複雑な気持ちに~「二十歳の原点」~




「独りであること」、「未熟であること」、これが私の二十歳の原点である。

文中のこの言葉がこの本の内容をよく表していると思う。

そして、こう思う。人間は生きていくことに対しこうも葛藤するのか。

自分も若い頃、かなり内省的で心の葛藤があったため、葛藤すること自体は共感できる。だが、ここまで激しいものではなかった。

私は若いうちは、内省的に自分自身との対話に多くの時間を割くべきだと思うし、心の葛藤があって当然だと思っている。

そういう意味からも、20歳の人間の心の葛藤を描いた本書を、今、5歳の息子が大きくなったら、ぜひ渡したいと思って本書を読み進めた。

ただ、最後の結末をみると、手放しで渡したい、とも言えなくなった。なぜか。それは一読いただいてから感じていただきたい。


いくつか印象的な言葉があったので、引用しておく。

○人間は誰でも、独りで生きなければならないと同時に、みんなと生きなければならない。

○広範な問題意識を触発するために、活字を読むことだ。

○私に期待される「成績のよい可愛こちゃん」の役割を演じ続けてきた。集団から要請されたその役割を演じることによってのみ私は存在していた。

○大事なことは、「私」がどう感じ、どう考えたかということではないのか。

○太陽が東から昇り西に沈むのは偽りの現実であり、地球が西から東に自転しているのが真の現実である。その認識をもつとき、始めて主体性あるものとなり生きる現実をもつ。

○母は渡辺さんにいったという。「悦子が自分で幸せだと思うことをやりなさい。お母さんは、立派なお嬢さんになりいい所へお嫁にいくという、母の考えをおまえにはもう押しつけない。それでは押えつけ、しばられたものと、うけとるだろうから。

○生きているということの中には必ず自己の内部状況の変化がある。内部状況の絶ゆることない変化が、生きているということの中身なのである。

○人間は完全なる存在ではないのだ。不完全さをいつも背負っている。人間の存在価値は完全であることにあるのではなく、不完全でありその不完全さを克服しようとするところにあるのだ。人間は未熟なのである。個々の人間のもつ不完全さはいろいろあるにしても、人間がその不完全さを克服しようとする時点では、それぞれの人間は同じ価値をもつ。そこには生命の発露があるのだ。  
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