【書評】夜回り先生50のアドバイス子育てのツボ




本書は、子どもの成長段階にあわせた子育てのツボというべき、具体的な50のアドバイスが平易な文章でつづってある。それぞれのアドバイスが2ページ程度でコンパクトにまとめられているので読みやすい。


構成は、「子どもが幼いとき」、「子どもが小学生になったら」、「子どもが中学生になったら」、「子どもが高校生になったら」、「子どもが問題を起こしたら」の5部構成である。


子どもの成長過程に応じた子どもへの接し方が書かれているわけだが、成長過程にかかわらず、共通して言えることが2つあると感じた。


■「ゆとり」と「待つ」

1つは、親が「ゆとり」を持ち「待つ」ということである。
本書の中で「ゆとり」、「待つ」というキーワードは何回も出てくる。子どもが幼いときには、子どものテンポにあわせてゆとりを持って接することが重要であり、子どもが中高生になれば、待つ勇気とゆとりが重要であるという。さらに、ゆとりを失った親が子どもを追い込んでいるという。


■親の心構え
2つ目は、親の心構えである。
いくつか引用してみよう。
子育ては失敗することが許されない、命を育むという大人としての大切な仕事


親の身としては、この「失敗」という言葉が非常に重くのしかかってきた。さらにこの言葉を見てハッとさせられた。

今、子どもたちの多くが「貴族」のような暮らしぶりです。洗濯をしてもらって、食事をつくってもらって、身のまわりのことも親にほとんどやってもらっています。でもこれが、子どもたちからどれだけ多くの生きる力を奪っているか考えてみてください。


誤った子育てが子どもをダメにするということだ。


親としては、子育てを真剣に考えれば考えるほど、プレッシャーで押しつぶされてしまいそうだが、だからこそ次の言葉が重みを増してくる。

努力をしなければいい親にはなれません。親も立ち止まらないで、子どもとともに成長し続けてほしいのです。


「子どもを授かったら、親という仕事からは逃れられません。親としての人生を生き抜く覚悟が必要です。



尾木ママこと尾木直樹氏は「叱らない子育て論」の中で、教育を「共育」といい、親と子が素直に向き合って共に育て合うと言っている。


親として子育てに真摯に向き合い、常に学び続け、子どもとともに成長していくという親の覚悟が必要であるということである。


また、わが子を無条件に受け入れる姿勢というのも親として大事な心構えである。それは次の言葉で痛切に感じる。


親ならば、決してわが子を見放したり、見捨てたりしないでください。


人生は長いのです。70年、80年、90年の人生の中で、たかだか3年や4年のつまずきを惜しむあまり、子どもたちを追い詰めて、もっとひどい状況にしてはいけません。子どもを許して信じる。そしてきちっと待っていれば、子どもは必ず親に向き合ってくれます。待てる親は最高の親です。子どもたちを待つ勇気とゆとりをもってください。



■いい意味での重圧を感じながら


著者がまえがきで「厳しいことを言っています」と言っているように、本書を読むことで親としての重圧を感じる部分もあるかもしれないが、それはいい意味での重圧であり、当然、親として持っていなければいけない重圧である。


その重圧を感じながら、著者の平易でわかりやすい文章と多くの経験に裏付けされた重みのあるアドバイスを読んでいただき、子育てのツボををつかんでいただきたい。

子育てには適切なタイミングというものがあるかもしれないが、著者は「子育てに手遅れはありません」と言っているので、子どもの年齢に限らず、親であればぜひとも読んでいただきたい本である。
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