【書評】わが子を「メシが食える大人」に育てる


子育ての最終目的を「メシが食える大人」に育てる、と明確にしている点がわかりやすい。いわゆる「社会人としての自立」が子育ての目的だということである。

ただ、著者はあえて「メシが食える」という粗雑な言葉を使っている。著者が取り上げられた「情熱大陸」(TBS系列)が放映されてから、世のお母さんたちは、この言葉に敏感に反応したという。それは上品な言葉かどうか気にしていられない切実感があったのではないか、ということだ。

本書のように子育ての目的をシンプルな言葉で言い切っている著書はあまりみられない。本書を読んだ後、子育て中の私としては、手探りで進んできた子育てという道の視界がパッと開けた感があった。それは、「メシが食える大人に育てる」という明確な子育てのゴールが頭に刻まれたからだろう。

メシが食える大人になるために、本書は5つの必要な力を提示している。
「ことばの力」「自分で考える力」「思い浮かべる力」「試そうとする力」「やり抜く力」の5つである。

一見、真新しい言葉ではないので、よくある子育ての本と一緒ではないかと、早合点するのは、待ってもらいたい。メシが食える大人になるために必要な力、すなわち、これらの力がどのように自立した社会人のスキルにつながっていくかを系統だてて説明されているのである。これは、親としては、子育てのイメージがより沸きやすい。

一例をあげてみよう。
子育て経験者ならおそらく誰もが気になる子どもの言葉遣い。3,4歳になると、どこで覚えてきたのかというくらい、汚い言葉や下品な言葉が口から出てくる。ある程度仕方がない部分もあろうかと思うが、「大人になってからの正確な会話力や的確な記述力の原点は、小さいころからの正しいことば遣い」であると本書は言っている。では、どうしたらことばの力がつくのか、それは、是非とも本書のページをめくることをオススメする。

すべての親が子どもに自立した大人になってもらうことを願って子育てをしていることと思う。漠然とした目的は頭の中にあるのだ。ただ、本書を読むことで、メシを食える大人に育てる、という明確でシンプルなビジョンが頭に刻まれる意義は大きい。

それは、子育ては正解がない分、流行やまわりの意見が気になり、ときに自信がなくなったり不安になったりする。そんなとき、目指すべきゴールがクリアになっていれば、手段などそれほど気にせず自分スタイルの子育てでも、目的地が一緒であれば、他は気にすることなんてない、と思えるのだ。

子育てに迷う親御さんには是非とも目を通していただきたい本である。
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